コラム2024年02月07日
石焼き芋のおいしさを最大限に引き出す "ストーンプレート" 製造工場に訪問 ~ 後編
自宅で美味しい本格石焼き芋ができる《大人の石焼芋 ナチュラルストーングリル》のスゴさを解き明かすコラムの後編です。
前編では、原石の塊を円筒型にするまでを紹介しました。
巨大な原石を巨大な重機で運び、工作機械で加工するさまは大迫力で驚きの連続でした!
後編ではいよいよストーンプレートの加工工程~完成までをご紹介していきます。
真摯に角閃石と向き合う職人さんの技術力をぜひご覧ください!
円筒の石を切断してプレート形状に
原石からくり抜いた円筒を油圧ショベルのツメを使ってひょいとつかみ取り、次工程の置き場に積み上げていきます。
まるで自分の手足のように重機を操ります。
あっという間にピラミッドのようにキレイに積み上がりました。
積み上げられた円筒を一本ずつ大型カッターに移し、輪切りにしていきます。
ギャギャギャーーー!ギョギョギョーン!!
耳を塞いでしまうほどの、すさまじい騒音です!
カッターと角閃石の摩擦により高温になるため、切断部分に大量の冷却水をかけ続けます。水しぶきもすさまじく、撮影していたカメラもずぶ濡れに!
一枚一枚決められた厚さに切断するため、1本あたり60㎏もある円筒を手で押して慎重に位置合わせを行います。
前後に設置されたカッター2基の間に立ち、同時に操作、効率よく切断作業を行います。
切り出されたプレートに欠けやクラック(ひび)などが見つかれば、その場で廃棄するそうです。
厳しい目線で検品
切り出されたプレートは再度、別の職人さんの目で検品され、厳しい目線で品質チェックされます。
天然の岩石のため、石の中にクラックやサビ、色ムラがあることも。
品質基準に満たないものは分別廃棄。
これほど多く廃棄される光景を見ると、商品になるのは高品質なプレートだけということが納得できますね。
いよいよプレートの研磨作業
選別され品質チェックに合格したプレートもこの段階では表面はザラザラで、かなり粗い状態です。
最初は粗い砥石(といし)で荒削りをします。
荒削りには自動研削機を使います。
自動研削機に取り付けられた砥石がプレートの上で楕円を描きながら高速回転・移動していきます。
こだわりの特製砥石はなんと自作!?
砥石は、実は職人さんの特製品。
高品質を追求する加工技術には砥石にもヒミツがありました!
ストーンプレートに使われている角閃石は、粒子が細かく密度も高いので、水分や油分が吸収されにくいのが特徴です。その点ではキッチンウェアに最適ですが、とても硬いので加工が難しいのが難点です。
そこで、長年の経験をもとに職人さんは特製ダイヤモンド砥石を自作しています。
今回、特別に砥石の製作も見せていただきました!
自ら吟味したダイヤモンド製チップを、砥石の土台(本体)の円周に沿って並べます。
並べたチップを溶接していきます。内側、外側、もれなく丁寧に行います。
溶接が終わり高温になった砥石を冷却水に入れて急冷する「焼入れ」を行います。
「焼入れ」をすると砥石はより強くなり、より長持ちし、硬い角閃石を削る作業の安全性が上がるそうです。
仕上げ磨きをすれば、特製ダイヤモンド砥石が完成です!
研磨作業も大詰め!磨いて磨いて鏡面に
粗削りしたプレートを手作業でカドを削って整えます。
左手でプレートを回転させながら右手の砥石で手際よく削っていきます。
これも技術、集中力、体力が必要な工程です。
ストーンプレートも完成が近づいてきました。
プレートの表と裏がピカピカになるまで徹底的に磨き上げます。腕の力の入れ具合で仕上りが大きく変わってくるので、見た目よりずっと繊細で経験が必要な作業です。
磨いている最中にも表面が滑らかになり、光沢が出てくるのが分かります。
200、800、1500、3000番と粗い砥石から細かい砥石に交換しながら、両面合わせて8回も磨きをかけていきます。
磨く前のプレートと磨き終わったプレートを並べて見せてもらいました。
ザラザラだった表面がツルツルになり、まるで御影石のような高級感です!
重いプレートは斜めカットで使いやすく安全に
機械にプレートをセットするとストーンプレートがレコードのように回転するので、砥石を斜めに押し当てて削っていきます。
仕上げはやはり手作業です。この工程は冷却水をかけずに行うので、すごい粉塵です。
防塵マスクの着用は不可欠で、撮影している私も服が真っ白になるほど!
この斜めカットはかなり重要な工程なのです。
高密度でハイグレードな角閃石のプレートは重厚感があり、ずっしり。
そこでプレートの端面に斜めカットを入れることで指掛かりを良くし、重くても本体に安全に出し入れして使っていただけるようにしているのです。
使いやすさにもこだわった《大人の石焼芋 ナチュラルストーングリル》。
本格的な石焼き芋だけでなく、焼き・茹で・煮込み、何でもできる便利な鍋なので毎日でも使ってほしいですね!
最終仕上げをしてストーンプレート完成へ
表、裏はもちろん、斜めカットの面やカドのすみずみまで、目の細かい仕上げ砥石を使って磨き上げます。
作業中の職人さんの真剣なまなざしは、まるで美術品や伝統工芸品を扱っているようです。
この後、洗浄・乾燥・最終検査を経てストーンプレートが完成、梱包されて日本に出荷されます。
おわりに
今回の訪問では巨大な原石が美しいストーンプレートへとカタチを変える工程を丸2日間に渡り、余すことなく取材させてもらうことができました。
巨大な重機や工作機械を必要とし、大きな騒音と振動、水浸しの床や粉塵といった過酷で危険な環境。そこで作業を行う職人さんには本当に頭が下がります。
卓越した技術と経験から生まれる自信と大胆さ、それでいて繊細で丁寧な仕事ぶり。
つど作業の手を止めて笑顔で説明してくださる人柄の良さにも感動!!
石焼き鍋で使われる角閃石は、熱に強く、熱するほど頑丈になり、磨けば磨くほど美しいと言われています。
その石焼き鍋の本場韓国でトップレベルのストーンウェアを生み出し続けるデフンソッキ社が生産を手掛ける《大人の石焼芋 ナチュラルストーングリル》。
角閃石のストーンプレートが放つ遠赤効果によっておいしく焼き上げる、本格石焼き芋を自宅で手軽に味わえます。
なぜそんなにスゴイのか... 前編・後編コラムを読んでいただいたあなたには、もうお分かりのはず!
《大人の石焼芋 ナチュラルストーングリル》は3月8日までクラウドファンディングサイト「Makuake」にて先行販売、応援購入いただけます。数量限定ですが、お求めやすい価格設定で大変好評いただいています。ご興味ある方はぜひ早めにチェックしてみてくださいね。
《大人の石焼芋 ナチュラルストーングリル》「Makuake」サイトはこちら(2024年3月8日まで)
※通常販売は2024年4月初旬を予定しています。
迫力と臨場感がさらに伝わる工場取材動画はこちら。まだご視聴していない方はぜひ!