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置き配の防犯対策|盗難に遭わないために専門家が教える安全な方法【防犯アドバイザー・京師美佳さん解説】
「置き配は便利だけど盗まれるのが心配...」そんな声が年々増えています。再配達の手間がなく、環境にも優しい置き配ですが、実際に盗難やいたずらの被害に遭うケースも少なくありません。
政府も置き配を標準サービスとして推進する中で、利用者自身が正しい防犯対策を知ることが欠かせません。
本記事では、防犯アドバイザーの京師美佳さんに、置き配のメリットとデメリット、盗難に遭ったときの正しい対応、そして戸建て・マンションそれぞれに必要な実践的な防犯対策を伺いました。
置き配のメリット・デメリット
置き配は再配達を減らせる便利な仕組みですが、防犯の面ではリスクも存在します。ここでは、利用する際に知っておきたい主なメリットとデメリットを整理します。
置き配のメリット

置き配の一番の利点は「再配達を減らせること」です。これにより配達員の負担やCO₂排出を抑えられ、社会的な効果も大きいといえます。また、荷物を非対面で受け取れるため、宅配を装った犯罪や感染症リスクを避けられる点も見逃せません。在宅中でも宅配ボックスを利用することで、より安全に受け取ることができます。
置き配のデメリット
一方で、置き配にはリスクも伴います。最大のデメリットは「盗難やいたずらの危険」です。

玄関前に荷物をそのまま置いた場合、通行人や近隣住民によって荷物が持ち去られる事件が実際に発生しています。
オートロックのマンションでも、同じフロアに住む人が荷物を盗む、あるいはイタズラをするケースが報告されています。つまり「オートロックだから安心」とは言い切れないのです。

特にコロナ禍以降、置き配の利用が急増したことで、盗難件数も増加しました。景気の低迷も影響し、盗まれるものは高価な品物に限らず、水や米、食料品や日用品といった生活必需品にまで広がっています。
盗まれたり壊されたりして損害が発生したとしても、配達会社は指定された場所に置いているので責任は問われません。基本的には置かれた側の責任になってしまうため、自己責任で保険に入るなどして対応するしかない状況です。

置き配で盗難に遭ったときの正しい対応
では、実際に盗難にあってしまった場合はどうすればよいでしょうか。対処の手順を紹介します。
1.配達員や配送会社に誤配がないか確認する
2.防犯カメラやインターホンの映像を確認する
3.盗難が確定したら110番通報し被害届を提出する
4.マンションの場合は管理会社にも報告する
5.配送会社に過失がある場合は映像を添えて報告する

証拠保全には防犯カメラが効果的です。3,000円程度から購入でき、スマホで映像確認できるタイプや、双方向通話で侵入者を威嚇できるモデルもあります。
置き配の防犯対策|戸建て住宅の場合
戸建て住宅は門扉を開ければ容易に侵入できるため、置き配盗難のリスクが高い環境です。オートロックもないため、自分で防犯対策を徹底する必要があります。
戸建てで効果的な対策

- 防犯カメラや24時間録画インターホンを設置する
- 宅配ボックスを活用する
- 荷物が外から見えないよう布をかけるなど工夫する
注意すべき置き場所
敷地の奥に置かせるのは危険です。侵入しても怪しまれにくいため、防犯上のリスクが高まります。最も安全なのは、敷地の境界付近に宅配ボックスを設置する方法です。
置き配の防犯対策|マンション・アパートの場合
マンションやアパートは共用部分が多く、不特定多数の人が出入りするため盗難リスクが高い環境です。
マンションで想定されるリスク
- 同じ住人による盗難やいたずら
- ドアを少し開けただけの隙に侵入される事例
- 共用廊下には防犯カメラが設置されていないケースも多い
効果的な防犯対策
- 宅配ボックスがあれば必ず利用する
- 個人用の簡易宅配ボックスや防犯カメラを導入(共用部分は管理会社の許可が必要)
- 荷物を玄関前に放置せず、短時間でも注意する
「同じ住人だから安心」と思わず、常に防犯意識を持つことが重要です。
宅配ボックスの固定には「ウォールフック&バー」が活躍
犯罪者は、犯行に手間や時間がかかることを嫌います。そのため宅配ボックスを利用するだけでも、鍵を開けて中を確認しないと荷物の有無が分からず、犯行に及ぶハードルを高めることができます。また、荷物を玄関先にそのまま置かないことで「留守である」とアピールしてしまうリスクも避けられます。

ただし、簡易タイプの宅配ボックスは本体ごと持ち去られる恐れがあるため、チェーンなどで固定して安全性を高めることが重要です。玄関に固定箇所がない場合には、オークスの「ウォールフック&バー」のようなアイテムを活用すると安心です。宅配ボックスとチェーンを組み合わせて二重に対策することで、防犯効果をさらに高められます。
置き配の盗難は誰にでも起こりうる!油断せずに対策を
置き配の盗難は、犯罪者にとって心理的なハードルが低く、大半は素人による突発的な犯行だといわれています。不景気の影響もあり、戸建てでもマンションでも被害が増加しているのが現状です。中には「近所の人に盗まれた」というケースも少なくありません。

置き配を利用する以上、「自分は大丈夫」と思い込まず、誰にでも被害に遭う可能性があることを前提に防犯対策を講じることが大切です。日常の小さな工夫や防犯グッズの活用で、盗難リスクを大きく減らすことができます。安心して置き配を利用するために、ぜひ今日から実践してみてください。

執筆者プロフィール
京師美佳|防犯アドバイザー、防犯対策専門家、犯罪予知アナリスト
自身が盗難等の被害にあった経験から、犯罪被害にあう人を少しでも減らしたいという思いを抱き、防犯の専門家を目指す。セキュリティ企業等に勤務後独立し、京師美佳セキュア・アーキテクトを設立。マンションや戸建ての防犯プロデュースに従事する傍ら、防犯のコメンテーターとしてメディアでも活躍。講演や動画配信など多方面で防犯の啓蒙活動を展開している。
WEBサイト:KYOSHIMIKA SECURE ARCHITECT
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