夏バテ防止に大根おろしが最適な理由と、大根の栄養を最大限に活かしたおいしい食べ方のコツ・レシピ【管理栄養士監修】

夏バテ防止に大根おろしが最適な理由と、大根の栄養を最大限に活かしたおいしい食べ方のコツ・レシピ【管理栄養士監修】

今回の主役は、一般的には冬野菜のイメージが強い大根。しかも大根おろしで食べることで、夏のカラダに絶大なパワーを発揮するのだそうです。

そんな大根おろしの健康効果について教えてくださったのが、管理栄養士の篠原絵里佳先生。お疲れ気味の夏こそ大根おろしが良い理由とは?健康効果をより発揮するためのおろし方とは?夏の元気の味方、大根おろしのヒミツをお届けします!

夏バテ防止は「三度の食事」から

普段から朝食を食べない方もいると思いますが、夏バテを防ぐには1日3食きちんと食べることが大前提です。夏場は水分不足になりがちですが、食事から摂れる水分も結構多く、3食食べれば1〜1.2リットルは食事から摂取できます。逆に朝食を抜くとそれだけ水分が不足することになります。

それと夏場は栄養不足にもなりがち。例えばタンパク質だと、不足することで筋肉量の減少にも。筋肉には水分を蓄える機能もあるので、筋肉量が少ない人の方が脱水症によって熱中症や夏バテを起こしやすくなります。

ビタミンB群やビタミンC、ミネラルなどは汗で流れ出やすい成分です。鉄やカルシウムはある程度は体内に溜めておくことができますが、カリウムやビタミンB群やビタミンCはそれができないので、「三度の食事」でこまめに摂ることが大切です。

夏バテで食欲がない、胃腸が弱ってる時はどうしたらいい?

①冷たいものを摂りすぎない

かき氷機と器に盛られたかき氷

夏場は冷たいものの摂り過ぎで胃腸が疲れやすくなります。また猛暑の影響で屋外と屋内の温度差が激しく、自律神経が乱れて胃腸の働きが低下することも。
冷たいものを我慢するのが難しければ、摂り過ぎには気をつけて食後に少し温かいものを飲んでみるなど、体を冷やし過ぎない工夫が必要です。

②喉越しが良いものなど、試しに一口食べてみる

盛り付けられた冷製ポタージュ

食欲がない時は、試しに一口だけ食べてみることで胃腸が動き出すことも。冷製ポタージュや冷製茶碗蒸しなどの喉越しが良いものを選んだり、酸味や辛味を利用して食欲を刺激してみるのもいいですね。

③消化酵素が含まれている食材を食べる

消化力が落ちていて次の食事までお腹が空かない場合は、消化酵素が含まれている食材を。パイナップルやキウイフルーツには消化を助ける働きがあるので、食後のデザートにもおすすめです。

夏バテに「大根おろし」がいいワケ

大根おにおろしが乗った豚しゃぶサラダ

消化力が落ちる夏に取り入れたい食材の一つが大根です。その理由は大根に含まれる「消化酵素」にあります。

  • 糖質を分解する「ジアスターゼ」
  • タンパク質を分解する「プロテアーゼ」
  • 脂質を分解する「リパーゼ」

上記の3種の消化酵素が揃っている食材は他ではなかなかありません。さらに大根の辛味成分であるイソチオシアネートは、優れた殺菌作用を持ちます。

これらの酵素は大根の細胞壁を壊すことで活性化します。ですからそのまま食べるよりは、大根おろしのようにできるだけ細かく細胞を壊す方がたくさんの酵素を摂取できるのです。

大根は皮ごとおろすと栄養分アップ!

カットされた大根と大根おろし

一般的に野菜の栄養成分は皮と実の間に多く含まれています。大根の場合は、糖質の消化酵素であるジアスターゼが皮の近くに多いので、できるだけ皮ごとおろすことがおすすめです。辛い大根おろしが苦手な人は、皮をむくと辛さが少し和らぎます。

また、大根の辛味成分であるイソチオシアネートは尻尾の方ほど多く含まれているので、やはり辛さが苦手な方はできるだけ大根の葉に近い部分をおろしてください。

「鬼おろし」ならおいしくて酵素もたっぷり

普通の大根おろしと鬼おろしの比較

一般的なおろし金で作る「大根おろし」は、細かくおろせる分たくさんの水分が出てしまい、そこには酵素やビタミンCなども含まれています。料理で使う場合は絞って水分を捨ててしまうことも多いのでもったいないですよね。もちろん水分も一緒に飲めばいいのですが、辛さが強い場合などはちょっと大変。

そこでオススメなのが「鬼おろし」と呼ばれる荒いおろし方。これなら水分の流出が少なく大根の栄養分を丸ごと摂取できますし、細かいおろし方に比べて辛味も控えめ。ザクザクした食感もおいしく、咀嚼することで旨味がアップして消化も促されます。

ザクザク!ステンレスおにおろし

この荒い大根おろしを簡単に作れるアイテムがオークスの「ザクザク!ステンレスおにおろし」。滑り止めが付いているのでボールや器の上でもおろし金が動きにくく、安全におろすことができます。

夏バテ解消!「ザクザク!ステンレスおにおろし」で大根おろしレシピ

豚しゃぶおろしサラダ

夏を乗り切る最強コンビ!『豚しゃぶおろしサラダ』

豚肉は疲労回復に役立つビタミンB1が豊富。消化を助ける大根おろしとビタミンB1の吸収を良くするネギを添えて。

材料:2人分

  • 豚ロース肉(しゃぶしゃぶ用)
    140g
  • レタス
    60g
  • 大根
    130g
  • 長ネギ(または万能ねぎ)
    お好みで
  • ミニトマト
    4個
  • ポン酢しょうゆ
    大さじ3(お好みで)

作り方

  1. レタスは食べやすい大きさにちぎり、器に盛る。長ネギは小口切り、大根は「ザクザク!ステンレスおにおろし」でおろす。
  2. 豚肉を茹でて冷水にとって冷やし、ザルに上げて水気を切り、01.のレタスの上に乗せる。
  3. 豚肉の上に大根おろしを乗せ、その上に長ネギを乗せてポン酢をかける。
白身魚のおろし煮風

ヘルシーにタンパク質摂取『白身魚のおろし煮風』

豚肉は疲労回復に役立つビタミンB1が豊富。消化を助ける大根おろしとビタミンB1の吸収を良くするネギを添えて。

材料:2人分

  • 白身魚(タラなど)
    2切
  • 片栗粉
    適量
  • サラダ油
    適量
  • 大根
    150g

(A)

  • だし汁
    1/2カップ
  • しょうゆ/酒/みりん/砂糖
    各大さじ1

作り方

  1. 大根を皮ごと「ザクザク!ステンレスおにおろし」でおろす。
  2. 白身魚に片栗粉をまぶす。フライパンに油を熱し、白身魚を揚げ焼きにし(片面4〜5分程度)、一旦取り出す。
  3. 同じフライパンに(A)を入れて弱火にかけ、沸騰したら1の魚を戻し入れて、煮汁をかけながらサッと火を通して、器に盛る。
  4. 魚の上に大根おろしを乗せ、温めた3の煮汁をかける。
  5. ※ お好みで野菜を添えてもOK

この他にも、冷たいうどんの上に大根おろしと大葉やみょうがなどの薬味を乗せた『辛味うどん』もオススメ。香味野菜が食欲を刺激し、大根おろしの酵素が糖質の消化を助けてくれます。麺だけになりがちな夏の簡単ランチにもぜひ!

3食おいしく食べて夏を元気に楽しんで

どれだけ大根おろしが体に良くても、辛くて食べにくいなと思いながらでは意味がありません。やっぱり食事は美味しいのが一番。おにおろしなら辛さが苦手な子どもでも食べやすいと思います。

鬼おろしのせハンバーグ

暑い夏は、自律神経が乱れやすく胃腸が疲れやすい季節でもあります。食事面では3食きちんと食べることがとても大切です。お腹が空かないからといって食事を抜いてしまっては夏バテまっしぐら。3食食べて体を整えて、暑い夏を元気に楽しんでください。

篠原 絵里佳 | 管理栄養士

執筆者プロフィール

篠原 絵里佳 | 管理栄養士

総合病院、腎臓・内科クリニックを経て独立。
長年の臨床経験とアンチエイジング(抗加齢)医学の活動を通して、体の中から健康と美を作る食生活を見出し、分かりやすく発信することを得意とする。
また、チーム医療に邁進する中で睡眠の重要性に気づき、睡眠改善インストラクター、睡眠健康指導士を取得。
食事と睡眠の観点から健康と美容にアプローチする「睡食健美」を提唱している。
働く女性の健康サポート、プレコンセプションケアにも注力しており、フィーカレディースクリニックでは栄養相談・睡眠相談を担当。
乳がんサバイバーとして検診の重要性も発信している。
WEB:https://ericashinohara.com/

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