生姜の女神・森島土紀子さんが愛してやまない生姜の魅力

生姜の女神・森島土紀子さんが愛してやまない生姜の魅力

古くから漢方薬にも使われ、現在も健康食材として注目を集める生姜。そのおいしさに誰より早く気づき、今から約30年前に全国でも珍しい生姜料理専門店を立ち上げたのが、「生姜の女神」とも呼ばれる森島土紀子さんです。

ご本人も大の生姜好きで、さぞ健康を意識して日々生姜を摂られているのかとお聞きしてみると、あっけらかんと「おいしいから」。とにかく何にでも生姜を入れるという森島土紀子さんに、生姜の味わい深さや食材としての魅力、毎日使えるコツなどたっぷりと語っていただきました。

子どもの頃からの生姜好きが高じて生姜専門店をオープン

お店を始めて30年以上が過ぎましたが、最初は飲食店じゃなかったんですよ。40歳くらいの時に友人と始めたのが『仕事着屋しょうが』という自分で作ったエプロンや器などを売るお店でした。はじめはすごく儲かっていたんですけど、駅前が開発されるにつれてお客さんの足が遠のいてしまって家賃を払うのも厳しい状態に。でも潰してしまうのは嫌だし、何か飲食店でもやろうかと友人と話していた時に、ふと「私、子どもの頃から生姜料理が好きだったな」と。お寿司屋さんでもガリばっかり食べているような子だったんです。それでお店の半分を生姜料理店にしました。

『生姜料理しょうが』をオープン後、割と早いタイミングでマスコミから取材を受けることになりました。みなさん「生姜料理って何ですか、全国どこを探してもない」と言うんですね。それから人気が出始めて、店の外まで行列ができるほどたくさんのお客様に来ていただくようになりました。

赤ちゃんから食べられ、どんな料理にでも合う生姜

生姜料理店を始めた頃に幼稚園生くらいのお子さんを連れたお母さんが来店しました。そのお母さんから「子どもは生姜が食べられないから生姜が入っていないものを出してほしい」と言われました。私はその子に「生姜は辛くないよ、おいしいよ」と言ったんですけど、お母さんは「じゃあいいです」って帰ってしまったんですね。それくらい当時は「生姜は辛いもの」というイメージが強かったんですよね。

お店では当時から生姜が入っていないメニューはなかったし、火を入れれば生姜の味はまろやかになって辛味はなくなります。今は赤ちゃんだって食べているくらいです。

私はどんな料理にでも生姜を入れます。合わないものはないと言い切れます。たくさん入れる必要はないんですよ、ちょっとでいいんです。そうすると料理にコクが出て本当に美味しくなります。

真冬でも裸足、冷え性で悩んだことはない森島さん

私自身、3度の食事には必ず生姜を使ってますし、飲み物もすべて生姜を入れています。生姜を食べ続けることによる健康の変化ですか?もうずっと食べているので正直わからないんですけど(笑)、これまで冷え性で悩んだことはないですね。便秘もしたことがありません。

ここ何年も風邪を引いたこともないし、一年中裸足でも平気です。更年期障害も「あったのかな?」という感じですし、老眼にもならなかったんですよ。これが生姜のおかげかはわかりませんけどね。特に健康を意識して生姜を食べているわけではなくて、生姜を入れると料理がおいしくなるからという理由だけなんです。

毎日の料理で上手に生姜を使う方法

生姜を選ぶときはできるだけ色ツヤの良いものを選ぶといいと思います。生姜は東南アジアが原産の野菜なので、本来は寒さが苦手です。ですから冷蔵庫保存は避けたほうがいいと思います。スーパーで売っているくらいの小さなものであれば常温で置いといて2、3日で使い切ってしまうといいかもしれませんね。

使いきれないようでしたら調味料にしてしまうのもおすすめ。薄切り生姜を砂糖と水で煮詰める「ジンジャーシロップ」や、刻んだ生姜とニンニクをごま油で漬ける「生姜ガーリックごまオイル」はあると本当に便利です。

「ジンジャーシロップ」は砂糖がわりに料理に使ったり、飲み物やお酒に入れたりしてもおいしい。「生姜ガーリックごまオイル」はバゲットやトーストにつけたり、ペペロンチーノ、炒め物、ドレッシングと何にでも合う万能調味料です。ごま油の代わりにオリーブオイルも合います。

ジンジャーシロップの作り方は次回の生姜企画でご紹介します(2025年2月配信予定)。

それともう一つお伝えしたいのは、生姜の皮は剥かないで使いましょう。皮のところに香りや栄養が詰まっているんです。

森島さんの生姜ライフに欠かせないアイテムとは?

どんな料理も生姜をちょこっと足すだけで本当においしくなります。そんな時に大活躍してくれるのがオークスの「おろしスプーン」です。

私が「おろしスプーン」に出会ったのは、十数年前のことでした。生姜の他にもニンニクやわさびなどのすりおろしにも使えるし、銀杏やニンニクを叩く麺棒がわりにもなる。本当に便利な道具だなぁと感動していたところ、このスプーンを使ったレシピ開発をしませんかというお声が。

大の生姜ファンだった私は「はい、喜んで!」と即答。それから今までお店でも自宅でもずっと愛用しています!何年使ってもすり心地は変わらず。お店のスタッフにも大人気ですし、私の生姜ライフには欠かせないアイテムです。

ぜひみなさんも生姜生活を始めて、楽しく元気に過ごしましょうね!

森島土紀子|生姜料理専門家

執筆者プロフィール

森島土紀子|生姜料理専門家

生姜料理専門店のオーナーシェフ。1993年、「生姜料理しょうが」をオープン。当時まだ珍しかった生姜料理が評判を呼び、「生姜料理がらがら」、「祝茶房紅拍手」と3店舗に拡大。現在は「生姜料理がらがら」を改名した「生姜料理しょうが」と2024年に開店した「しょうがの森」を経営。元祖ジンジャラー、生姜の女神などと呼ばれ、テレビや雑誌などで活躍中。

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